046-890-0856
〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77
階層別職員研修とは
弊社の事業内容は二つに大別できます。一つは、問題解決のための
コンサルティング。もう一つは、組織風土改善、人材育成のための
研修です。
コンサルティングは、プロジェクトマネジメント、経営分析、管理
会計導入、職員意識調査など、分析から仕組みつくりまで様々あり
ますが、研修は2つに分かれると思っています。
研修には、一般職だけとか、管理職だけとか、ある階層にターゲット
を絞っておこなう研修と一般職、現場の指導監督職、課長、施設長等
の経営層の3階層に分けつつ、かつ法人全体に縦軸が通るようなイメー
ジで実施する階層別職員研修というものがあります。
今日は、この階層別職員研修について、その実践を通して感じた
ことを書いてみたいと思います。ご興味のある方はお付き合い
ください。
どのような業種であっても、人を集めて事業を行う場合、組織化
することが必要になると思います。そして、組織は3層構造で捉
えることができると思っています。つまり、一般職層と指導監督
職層、そして管理職層の3層です。
そして、それぞれの階層には、果たすべき役割があります。
その役割とは、組織を維持し、組織のパフォーマンスを上げるため
に欠かせないものになります。職種の話、利用者サービスの話では
ないのです。組織化するためには、まずその認識が必要になります。
それでは、各階層の果たすべき役割とは具体的にどのようなものか。
まずは、一般職層からみて行こうと思います。一般職は職種で働く
部分が大きいと思いますが、それは業務の話であり、ルーチンワーク
の話でして、組織上での役割ではありません。一般職の組織上の役割
の1番目は、「社会人、組織人としてのルールと礼儀作法を身に着け、
職場環境を良好に保つこと。」
2番目は、「上司から指示されたことは、自分の勝手な判断を入れ
ずに適時適切、指示された通りにおこなうこと。」
3番目は、「上司や先輩スタッフに対して、ホウレンソウ(報告
連絡相談)を的確におこなうこと。」
つぎに指導監督職層ですが、一般職より職場や職員に関与する度合い
がさらに深くなって行きます。
1番目は、「一般職層の人間関係を良好に保つこと。」
2番目は、「管理職層から指示された方針や命令を末端まで浸透させ
ること。」
3番目は、「一般職スタッフの人材育成に責任を負うこと。」
そして、三層構造の一番上に位置する管理職層ですが、この層はもう
職種で働く部分は、限りなく少なくなっていき、組織上の役割に注力
することが大事になります。
そうした前提で、その果たすべき役割の1番目は、
「組織の理念と方針に沿って組織を動かすこと。」
2番目は、「公正公平で健全な組織風土をつくること。」
3番目は、「組織目標を掲げて、その達成に向けて働きかけること。」
階層別研修では、以上のように、各3階層に求められる役割にフォー
カスして、その時々、あるいは段階的にカリキュラムを企画開発して、
それをもとに階層別に研修を施すことになります。
現在、弊社に階層別職員研修をご依頼頂いている法人は2社あります。
1社は、職員数約1,000名の法人ですが、コロナ前の2019年から
導入され、コロナ初年の2020年だけは中止されましたが、コロナ
真っ最中だった2021年はオンラインで開催、今年で5年連続開催
されています。
もう一社は、職員200名弱の法人ですが、コロナ前の2019年に
計画し、翌年の2020年から導入する予定でしたが、2020年は
コロナ騒ぎで導入を見送りました。
しかしながら、2021年に試行的にプレ開催して、問題がなかった
ので、翌年の2022年から本格的に導入され、今年で4年連続(プレ
開催も合わせると5年連続)で開催されています。
しかも春と秋の年2回の開催です。
人材育成や組織風土改革を目的におこなうこうした研修は、一回単
発でやってもあまり変化はありません。いわゆる漢方薬のように長
く続けないと中々成果が出にくい性質のものだと思います。
そして、長く続けていくためには、経営トップの強い意志と職員に
対する愛がなければ続きませんが、この2社の理事長は、いずれも
それをお持ちになっています。
職員1,000名のH理事長は、職員の帰属意識とベクトル合わせを目的
にこの階層別研修を導入されました。もう一社のK理事長は、組織人
マインドの醸成を目的にこの階層別研修を続けておられます。
やはり、経営トップに強い目的意識がないと1回導入しただけで、
あっさり止めてしまうという結果になってしまうように思います。
いかんせん、漢方薬のように長く続けてみないと結果が出にくいのが
研修なので、明確な目的意識と職員に対する愛がないと中々続きません。
いずれの法人でも5年連続で開催していますが、今年の研修では、明確な
変化を感じることができました。昨年、指導監督職層におこなった研修で
検討した内容を1年間、現場で実践した結果を発表してくれた主任さんが
いました。そしてそれが今回の研修にも生かされていました。
1年に1回の開催ですので、今まではどちらかと言えば、1回1回がブツ
切れで終わってしまっているような印象もありましたが、今回は、昨年の
研修が今年の研修に繋がっているという確かな手ごたえを感じることがで
きました。やはり毎年継続することで、受講する職員さん達にも徐々に
意識変容が生じるのではないでしょうか。まさに漢方薬のようです。
職員研修を導入する場合、性急に成果を求めるだけでなく、徐々に体質改善
していき、それが組織文化として根付くようになるまで、焦らず継続するこ
とが非常に大事だと感じています。
今回は、階層別職員研修に係わってみて感じたことを書いてみました。
皆様のご参考になれば幸いです。
次の第79号は、来年1月10日頃に配信致します。
1.内容は、興味がもてますか? 2.疑問点、ご意見はありますか? 3.その他、感想、希望テーマ等
差し支えない範囲で、日々お考えになっていることをご意見
くださると、テーマ選定や内容を考える上での参考になりま
すので、お気軽にご返信頂けますと幸いです。
※反対意見、賛成意見、ご感想やご意見は、当方の励みになり
ますので、是非宜しくお願い申し上げます。
福祉マネジメントラボ
電話番号 046-890-0856 住所 〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77
24/12/12
24/11/09
24/10/13
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弊社の事業内容は二つに大別できます。一つは、問題解決のための
コンサルティング。もう一つは、組織風土改善、人材育成のための
研修です。
コンサルティングは、プロジェクトマネジメント、経営分析、管理
会計導入、職員意識調査など、分析から仕組みつくりまで様々あり
ますが、研修は2つに分かれると思っています。
研修には、一般職だけとか、管理職だけとか、ある階層にターゲット
を絞っておこなう研修と一般職、現場の指導監督職、課長、施設長等
の経営層の3階層に分けつつ、かつ法人全体に縦軸が通るようなイメー
ジで実施する階層別職員研修というものがあります。
今日は、この階層別職員研修について、その実践を通して感じた
ことを書いてみたいと思います。ご興味のある方はお付き合い
ください。
どのような業種であっても、人を集めて事業を行う場合、組織化
することが必要になると思います。そして、組織は3層構造で捉
えることができると思っています。つまり、一般職層と指導監督
職層、そして管理職層の3層です。
そして、それぞれの階層には、果たすべき役割があります。
その役割とは、組織を維持し、組織のパフォーマンスを上げるため
に欠かせないものになります。職種の話、利用者サービスの話では
ないのです。組織化するためには、まずその認識が必要になります。
それでは、各階層の果たすべき役割とは具体的にどのようなものか。
まずは、一般職層からみて行こうと思います。一般職は職種で働く
部分が大きいと思いますが、それは業務の話であり、ルーチンワーク
の話でして、組織上での役割ではありません。一般職の組織上の役割
の1番目は、「社会人、組織人としてのルールと礼儀作法を身に着け、
職場環境を良好に保つこと。」
2番目は、「上司から指示されたことは、自分の勝手な判断を入れ
ずに適時適切、指示された通りにおこなうこと。」
3番目は、「上司や先輩スタッフに対して、ホウレンソウ(報告
連絡相談)を的確におこなうこと。」
つぎに指導監督職層ですが、一般職より職場や職員に関与する度合い
がさらに深くなって行きます。
1番目は、「一般職層の人間関係を良好に保つこと。」
2番目は、「管理職層から指示された方針や命令を末端まで浸透させ
ること。」
3番目は、「一般職スタッフの人材育成に責任を負うこと。」
そして、三層構造の一番上に位置する管理職層ですが、この層はもう
職種で働く部分は、限りなく少なくなっていき、組織上の役割に注力
することが大事になります。
そうした前提で、その果たすべき役割の1番目は、
「組織の理念と方針に沿って組織を動かすこと。」
2番目は、「公正公平で健全な組織風土をつくること。」
3番目は、「組織目標を掲げて、その達成に向けて働きかけること。」
階層別研修では、以上のように、各3階層に求められる役割にフォー
カスして、その時々、あるいは段階的にカリキュラムを企画開発して、
それをもとに階層別に研修を施すことになります。
現在、弊社に階層別職員研修をご依頼頂いている法人は2社あります。
1社は、職員数約1,000名の法人ですが、コロナ前の2019年から
導入され、コロナ初年の2020年だけは中止されましたが、コロナ
真っ最中だった2021年はオンラインで開催、今年で5年連続開催
されています。
もう一社は、職員200名弱の法人ですが、コロナ前の2019年に
計画し、翌年の2020年から導入する予定でしたが、2020年は
コロナ騒ぎで導入を見送りました。
しかしながら、2021年に試行的にプレ開催して、問題がなかった
ので、翌年の2022年から本格的に導入され、今年で4年連続(プレ
開催も合わせると5年連続)で開催されています。
しかも春と秋の年2回の開催です。
人材育成や組織風土改革を目的におこなうこうした研修は、一回単
発でやってもあまり変化はありません。いわゆる漢方薬のように長
く続けないと中々成果が出にくい性質のものだと思います。
そして、長く続けていくためには、経営トップの強い意志と職員に
対する愛がなければ続きませんが、この2社の理事長は、いずれも
それをお持ちになっています。
職員1,000名のH理事長は、職員の帰属意識とベクトル合わせを目的
にこの階層別研修を導入されました。もう一社のK理事長は、組織人
マインドの醸成を目的にこの階層別研修を続けておられます。
やはり、経営トップに強い目的意識がないと1回導入しただけで、
あっさり止めてしまうという結果になってしまうように思います。
いかんせん、漢方薬のように長く続けてみないと結果が出にくいのが
研修なので、明確な目的意識と職員に対する愛がないと中々続きません。
いずれの法人でも5年連続で開催していますが、今年の研修では、明確な
変化を感じることができました。昨年、指導監督職層におこなった研修で
検討した内容を1年間、現場で実践した結果を発表してくれた主任さんが
いました。そしてそれが今回の研修にも生かされていました。
1年に1回の開催ですので、今まではどちらかと言えば、1回1回がブツ
切れで終わってしまっているような印象もありましたが、今回は、昨年の
研修が今年の研修に繋がっているという確かな手ごたえを感じることがで
きました。やはり毎年継続することで、受講する職員さん達にも徐々に
意識変容が生じるのではないでしょうか。まさに漢方薬のようです。
職員研修を導入する場合、性急に成果を求めるだけでなく、徐々に体質改善
していき、それが組織文化として根付くようになるまで、焦らず継続するこ
とが非常に大事だと感じています。
今回は、階層別職員研修に係わってみて感じたことを書いてみました。
皆様のご参考になれば幸いです。
次の第79号は、来年1月10日頃に配信致します。
1.内容は、興味がもてますか?
2.疑問点、ご意見はありますか?
3.その他、感想、希望テーマ等
差し支えない範囲で、日々お考えになっていることをご意見
くださると、テーマ選定や内容を考える上での参考になりま
すので、お気軽にご返信頂けますと幸いです。
※反対意見、賛成意見、ご感想やご意見は、当方の励みになり
ますので、是非宜しくお願い申し上げます。
福祉マネジメントラボ
電話番号 046-890-0856
住所 〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77