046-890-0856
〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77
パート比率はどの位が適正か
また、株式会社がやっているデイサービスなどは、施設長、
管理者だけが正職で他は全てパート職員という構成が半ば
常識となっていた感がありました。
しかしながら、この25年間で生産年齢人口の減少、若者を
中心とした労働観や就労意識の変化等、労働市場は大きく
変わりました。ゆくゆくは正職登用を視野に入れながら、
今はパート職員で我慢するという人たちは、ほぼ皆無にな
ったように感じます。今、パートで働いている人たちは、
自分の空いた曜日、空いた時間をお金に変えたいと考えて
働いている人が圧倒的多数ではないでしょうか。
また、国の財政上の問題から社会保険加入の対象がどんど
ん拡大しています。2024年10月から従業員が51名以上の
事業所では、
・週の所定労働時間が20時間以上
・月額賃金が8.8万円以上
・2ヵ月を超える雇用の見込みがある
・学生ではない
この4つを満たしているパート職員には、社会保険と雇用
保険の加入が義務化されました。これにより、多くの事業
所では、パート雇用のメリットが失われる結果となったの
ではないかと思います。
多くの場合、今まではパート職員には時給だけ払っておけ
ば良かった訳です。社会保険の事業主負担などの法定福利
費は一切、視野に入れる必要はありませんでした。この社
会保険加入の義務化により、安い人件費でパートを雇用し
て、事業者側が雇用の調整弁にできた時代は終わったと言
えるでしょう。これからは、パート雇用が経営上のメリッ
トになることはほぼないような気がしています。
パート比率が高い福祉介護事業所では、自分の都合で働く
パート職員の使い難さを感じていて、また、そのことが生
産性の低下につながっているようです。
パート比率が高いデイサービスなどでは、パート職員が土
曜や祭日はシフトに入ってくれないために、少ない人数の
正職しか当てられず、結果として稼働率の低迷を招いてい
るところもあります。
このようなデメリットを勘案して、私のクライアント施設
でもパート雇用を止めたり、短時間正職などへ切り替えた
りして、パート比率を少なくしているところが増えてきま
した。正職であれば基本自由にシフトが組めますし、シフ
トが組めないことで利用者数を絞るというデメリットもな
くなる訳です。
こうした国の制度政策の変化や労働者の就労意識の変化を
捉えて、パート雇用をできるだけ正職雇用に切り替えて、
パート比率を減少させていくことがこれからの流れになっ
ていくのではないかと、私は考えています。
今は、タイミーなどのすき間バイトという働き方も増えて
います。正職で賄いきれない時間帯は、こうしたすき間バ
イトを使うこともありではないでしょうか。
事業経営は、「上に政策あれば下に対策あり。」と言われ
るように、国の政策に対して臨機応変に対策を取って行か
なければ、国の政策にただ翻弄されることになってしまい、
結果として、事業経営を危うくしてしまう可能性もあるの
ではと考えますが、皆様はどのようにお感じになりますで
しょうか。
以上、皆様のご参考になれば誠に幸いです。
1.内容は、興味がもてますか? 2.疑問点、ご意見はありますか? 3.その他、感想、希望テーマ等
差し支えない範囲で、日々お考えになっていることをご意見
くださると、テーマ選定や内容を考える上での参考になりま
すので、お気軽にご返信頂けますと幸いです。
※反対意見、賛成意見、ご感想やご意見は、当方の励みになり
ますので、是非宜しくお願い申し上げます。
次の第83号は、5月10日頃に配信致します。
福祉マネジメントラボ
電話番号 046-890-0856 住所 〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77
25/04/13
25/03/11
25/02/10
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また、株式会社がやっているデイサービスなどは、施設長、
管理者だけが正職で他は全てパート職員という構成が半ば
常識となっていた感がありました。
しかしながら、この25年間で生産年齢人口の減少、若者を
中心とした労働観や就労意識の変化等、労働市場は大きく
変わりました。ゆくゆくは正職登用を視野に入れながら、
今はパート職員で我慢するという人たちは、ほぼ皆無にな
ったように感じます。今、パートで働いている人たちは、
自分の空いた曜日、空いた時間をお金に変えたいと考えて
働いている人が圧倒的多数ではないでしょうか。
また、国の財政上の問題から社会保険加入の対象がどんど
ん拡大しています。2024年10月から従業員が51名以上の
事業所では、
・週の所定労働時間が20時間以上
・月額賃金が8.8万円以上
・2ヵ月を超える雇用の見込みがある
・学生ではない
この4つを満たしているパート職員には、社会保険と雇用
保険の加入が義務化されました。これにより、多くの事業
所では、パート雇用のメリットが失われる結果となったの
ではないかと思います。
多くの場合、今まではパート職員には時給だけ払っておけ
ば良かった訳です。社会保険の事業主負担などの法定福利
費は一切、視野に入れる必要はありませんでした。この社
会保険加入の義務化により、安い人件費でパートを雇用し
て、事業者側が雇用の調整弁にできた時代は終わったと言
えるでしょう。これからは、パート雇用が経営上のメリッ
トになることはほぼないような気がしています。
パート比率が高い福祉介護事業所では、自分の都合で働く
パート職員の使い難さを感じていて、また、そのことが生
産性の低下につながっているようです。
パート比率が高いデイサービスなどでは、パート職員が土
曜や祭日はシフトに入ってくれないために、少ない人数の
正職しか当てられず、結果として稼働率の低迷を招いてい
るところもあります。
このようなデメリットを勘案して、私のクライアント施設
でもパート雇用を止めたり、短時間正職などへ切り替えた
りして、パート比率を少なくしているところが増えてきま
した。正職であれば基本自由にシフトが組めますし、シフ
トが組めないことで利用者数を絞るというデメリットもな
くなる訳です。
こうした国の制度政策の変化や労働者の就労意識の変化を
捉えて、パート雇用をできるだけ正職雇用に切り替えて、
パート比率を減少させていくことがこれからの流れになっ
ていくのではないかと、私は考えています。
今は、タイミーなどのすき間バイトという働き方も増えて
います。正職で賄いきれない時間帯は、こうしたすき間バ
イトを使うこともありではないでしょうか。
事業経営は、「上に政策あれば下に対策あり。」と言われ
るように、国の政策に対して臨機応変に対策を取って行か
なければ、国の政策にただ翻弄されることになってしまい、
結果として、事業経営を危うくしてしまう可能性もあるの
ではと考えますが、皆様はどのようにお感じになりますで
しょうか。
以上、皆様のご参考になれば誠に幸いです。
1.内容は、興味がもてますか?
2.疑問点、ご意見はありますか?
3.その他、感想、希望テーマ等
差し支えない範囲で、日々お考えになっていることをご意見
くださると、テーマ選定や内容を考える上での参考になりま
すので、お気軽にご返信頂けますと幸いです。
※反対意見、賛成意見、ご感想やご意見は、当方の励みになり
ますので、是非宜しくお願い申し上げます。
次の第83号は、5月10日頃に配信致します。
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