同じ方向を向いて働けること

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同じ方向を向いて働けること

メールマガジン

2025/07/11 同じ方向を向いて働けること

前回のメルマガでは「会社の根幹は、従業員が会社に信頼感

 

持ち、同じ方向を向いて働けること」という言葉を引用し

 

がら「従業員が会社に信頼感を持つ」とはどういうことか

 

について述べてみましたが、今回はもう一つの要素である

 

「同じ方向を向いて働けること」について考えてみたいと思

 

ます。

 

最近では、日本社会もいろいろなところで分断が進んでいる

 

ようです。若者と高齢者との分断、東京一極集中とそれ以外

 

の地方との分断。正社員と非正規・派遣社員との分断など。

 

大企業など派遣社員を多く使っている組織では、正社員が

 

派遣社員を呼ぶとき、その人個人の名前を呼ぶのではなく

 

派遣社員という属性で一括りにして「派遣さん」と呼んで

 

いるという話も伝え聞こえてきます

 

30年前、私も大手企業に勤めていましたが、その当時は、

 

派遣社員でも個人名で呼んでいましたし、派遣社員であっ

 

ても仕事上で何か差するようなことはなかったように記

 

憶しています。

 

40代以下の方にはあまり実感はないと思いますが、3~40

 

年前の日本社会と比て、今の日本は随分と変質したよう

 

に感じます。

 

さて、こうした分断による社会の変質が顕著になった現代、

 

外国人も含め、様々な属をもつ従業員が同じ組織で働く時

 

「同じ方向を向いて」働いてもらうめには、どのような考

 

え方必要か。われわれ福祉介護事業の経営にとっても重

 

テーマではないでしょうか。

 

最近、かっての日本型経営の良さが見直されているという

 

話をよく耳にします。時代が進めば、いろいろなことが必

 

ず進歩するという訳でもないようです。確かに医療を始め

 

とした科学技術の世界はずいぶんと進歩しました。

 

3~40年前なら死んでいた病気も今は治るようになってい

 

ます。ただし、経営や人々の考え方は、果たして時代とと

 

もに進歩しているでしょうか。私には決してそうとはいえ

 

いような気がします。

 

3~40年前の日本は、「ジャパンアズNO1」といわれて、

 

社会も企業経営も実に順調でした。

 

「新卒定期一斉採用」、「終身雇用制」、「企業内労働組合」。

 

これが当時の日本型経営の3種の神器であったわけですが、

 

確か時代が変わり、社会構造が変化し、グローバル化に

 

さらされるよになってから、これらすべてを維持する

 

とは困難になっています。

 

しかしながら、この3つの中に「同じ方向を向いてける

 

こと」のヒントがあるように思えてなりません。

 

昨年、介護職員の働きやすい職場環境づくり内閣総理大臣

 

賞を受賞した富山県の某社会福祉法人では、ここ何年も

 

新卒の定期採用を継続しておられます。

 

ささづ苑の動画 | 社会福祉法人 おおさわの福祉会 ささづ苑

 

決して大規模法人ではありませんし、地理的なロケーショ

 

ンに恵まれているわけでもありませんが、理事長の「働き

 

やすい職場環境づくり」に対する強い思いが、長年の新卒

 

定期採用という一つの形となって表れています。

 

このメルマガでも繰り返し述べていますが、経験や資格だ

 

けでの採用では、同じ方向を向いて働けること」につな

 

がっていきません。経験や資格だけで採用された職員が大

 

半を占めるようになると、自分の今までの現場経験だけで

 

法人施設を批判してみり、あるいは「介護とは」、

 

「福祉とは」とい主語がき過ぎるあまり、この会社の

 

この職場で価値基を合わ同じ方向を向くことの重要

 

性が認識されないようになります。

 

私は「新卒定期採用」を継続して、全体の6割位が新卒で

 

占められるようになったとき、「同じ方向を向いて働ける」

 

ようになるのではないかと考えています。新卒が無理であれ

 

ば第二新卒やこ業界にあまり染まっていない人たちにも

 

っと目を向けるべきではないでしょうか。

 

私はこのように考えますが、皆様はどう思われますか。

 

いずれにしてもなかなか難しい時代ではありますが、われ

 

われ経営者は、福祉や介といった生業だけに目を向ける

 

のではなく、どうすれば職員が「同じ方向を向いて働ける

 

」ようになるか、まずは、ここに焦点を合わせていくこと

 

大事なような気がしています。

 

以上、皆様のご参考になれば誠に幸いです。

 

1.内容は、興味がもてますか?
2.疑問点、ご意見はありますか?
3.その他、感想、希望テーマ等

 

差し支えない範囲で、日々お考えになっていることをご意見

くださると、テーマ選定や内容を考える上での参考になりま

すので、お気軽にご返信頂けますと幸いです。

※反対意見、賛成意見、ご感想やご意見は、当方の励みになり

ますので、是非宜しくお願い申し上げます。

 

次の第86号は、8月10日頃に配信致します。

 

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