物事の二面性

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物事の二面性

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2021/03/13 物事の二面性

福祉介護事業の経営者・施設長のためのメルマガ通信 
                          第33号

 

 

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 今回のテーマは、「物事の二面性」というお話しです。

 

  

物事には、二つの側面があるようです。

 

「鶏口となるも牛後となるなかれ」という、ことわざがある一方で、

 

「寄らば大樹の陰」というのもあります。

 

ご承知の通り「鶏口となるも・・・」は、大きな組織の中で後ろの方にいる

 

よりも、小さな組織でトップになるほうがいい、という意味ですが、

 

「寄らば大樹の陰」では、大きな組織にいる方が安全で安心でき、利益を得る

 

ことも多いという意味になります。

 

これに限らず、まるっきり反対の意味を表すことわざは、少なくありません。

 

私も若い頃、その都度、どっちが正しいのだろうと、疑問に思っていました。

 

そのうち、物事には二面性があるんだということが、だんだんと分かって

 

きました。

 

 

一般に、本を読むことは良いことだと言われています。

 

これに反対する人はいないでしょう。

 

しかし、この「本を読む」にも二つの意味があると思います。

 

知識を得るために読むという読み方と、読んだら実践するという読み方です。

 

本にも色々なカテゴリがありますので、小説などは色々な読み方があるとは

 

思いますが、ビジネス書や自己啓発書に限って言いますと、知識を得るため

 

読むということでは、問題があるように思います。

 

「ああ、そういうことね。分かった。再認識した。」という読み方では、

 

行動変容や仕事のアウトプットには、つながらないのではないでしょうか。

 

頭でっかちになるばかりです。

 

 

ビジネス書や自己啓発書は、読んだら実践してみるところに価値があります。

 

その本で学んだ考え方を実践に応用しないと、その本を読んだ価値は半減

 

するでしょう。

 

まあ、ビジネス書も良い本もそうでもない本もありますので、あくまでも

 

自分が良いと思った本の場合ということになりますが。

 

 

 

 

グーテンベルグの活版印刷が発明されて、というような話しはさておき、

 

活字の歴史は、2000年以上にもなるのでしょうか。

 

経営やビジネス、正しいものの考え方は、すべて古典に書いてあります。

 

私もそれほど読んでいるわけではありませんので、偉そうなことは言えま

 

せんが、古典に既に書いてあるのに、毎年3万冊もの新刊が日本で発売され

 

るのは、なぜでしょう。

 

おそらく、ただ読んでるだけで実践する人が少ないから、同じようなこと

 

を別の言い方をしている本でも、それなりに売れるからでしょう。

 

 

 

私はあまり多くの本は読みません。片っ端から読むという読み方では

 

ありません。

 

その代わり、良いと思った本は、繰返し、繰返し何回も読んでいます。

 

ですから、速読などにも興味はありません。

 

繰返し読んで、一つでも実践するようにしています。

 

これは、私の読み方であって、これが正しいとは言えませんが、本を読む

 

ということでも、知識取得で終わるか、実践して自分の身にするかという

 

二面性があるように思います。

 

 

また、研修にも二つの側面があります。

 

本と同じで、知識取得と実践の二つです。

 

資格取得のための研修なら知識取得で十分ですが、ビジネス研修の場合は、

 

実践に結びつかないと意味がないでしょう。

 

 

私のようにビジネス研修をおこなう当事者としては、実践して欲しい、

 

実践に結びつく考え方を身につけて欲しいと考えて、やっていますが、

 

これも本と同じで、受取る側よって違ってきます。

 

本を読めば、ではありませんが、研修を受ければ、育成できると思い込んで

 

いることも少なくありません。

 

 

私が職員研修を依頼されて、よく口に言葉は、

 

「1回聞いただけで変わるのは、2割の人だけですよ。」というものです。

 

そうすると理事長さんや施設長さんは、ちょっと寂しい顔をされます。

 

高いお金を払って研修を依頼して下さいますので、私も本当は、

 

「みんなに効果がありますよ」と言いたいのですが、嘘は言えません。

 

ですから、繰返し、繰返し行う必要があるのです。

 

 

同じ話を、手を変え品を変え、話しをしていると、最初、素通りしていた

 

人の心に響くときがあります。

 

そのようにして、2割の母数を増やしていくしかありません。

 

 

知識取得としか考えない人が多いから、本と同じで、世の中にはたくさん

 

研修があるのでしょう。

 

 

研修を知識取得の場としか捉えていない人たちのアンケートでは、

 

「以前も聞いたことがあるが、改めて再確認できて良かった。」という

 

ものが多いです。

 

そのような人の行動を観察していると、研修で学んだこととが行動に活か

 

されていないことが多くあります。耳障りの良い話しはしますが、行動が

 

伴わないのです。

 

要するに頭でっかちなのです。

 

 

一方、本当に変わってくれたなと思う受講者の感想には、

 

「学んだことを真剣に現場に活用する努力と、その成果を実感することで

 

学びの大切さ、やりがいに繋がると分かりました。」と書いてあります。

 

手応えが全然違います。

 

私が、この仕事をやっていて本当に良かったと感じる瞬間でもあります。

 

 

私が知っている、あるコンサルは「研修なんかやっても意味がない。」

 

明言しています。

 

単なる知識取得だけであれば、それは当たっています。

 

しかし、人の行動が変わる場合があるという意味では、当たっていません。

 

 

本と研修の違いは、直に熱が伝わるかどうかだと思っています。

 

研修では、こっちの熱を伝えて、相手の心に響かせなければなりません。

 

オンラインではこれができないと思っています。

 

知識取得のためだけなら、オンラインで十分でしょう。

 

 

今日は、物事の二面性ということについて書いてみました。

 

何かのご参考になれば幸いです。

 

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