暑い毎日が続いていますが、皆様お元気でしょうか。
今月も皆様とのご縁に感謝してメルマガをお送り致します。
「福祉介護事業の経営者・施設長のためのメルマガ通信」第14号
東京都社会福祉協議会が実施した調査によりますと、特養等の介護事業を
経営している都内の社会福祉法人は、人員補充のため人材派遣会社に平均
2000万円を払っていることが分かりました。
加えて、人材を紹介してもらうための紹介料が平均で495万円、最高は
なんと5600万円という法人もあるとのことです。
今回の調査は都内の822法人に対して313法人が回答した結果ですが、
8割の法人が何らかの形で人材派遣会社を利用しているということでした。
逆に考えますと2割の法人は、自前で賄っているということになります。
私も全国で特養や介護事業所のコンサルを手がけていますが、
実感としては同じような感じを受けます。
私のコンサル先や何らかの形で係わらさせてもらっている法人をみますと
新卒や第二新卒中心に自前で毎年定期採用できている法人が約2割。
6割が緊急避難的に時々人材派遣会社を利用している。
残りの2割が恒常的に人材派遣会社に頼って、年間数千万円を派遣会社
に払っているというような実情ではないかと思います。
人員配置を満たすために止むにやまれぬ事情もありますが、これら2割
の派遣会社依存法人では、抜本的な人材対策が必要ではないでしょうか。
一般的に、人材補充に苦しんでいる法人には、顕著な特徴があります。
それは離職率が高いというものです。
年間30%の離職率では、いくら派遣会社に人材紹介してもらっても追い
つきません。年間30%の離職率とは、3年で職員がほぼ入れ替わること
を意味します。
また、派遣で来た人はすぐに辞めるという特徴もあります。
多くがいたちごっこになっているように感じます。
まずは離職を食い止めることが先決ではないでしょうか。
離職率が高い特養や介護事業所は、総じて職場環境に問題があるように
感じています。
誤解を恐れずに言いますと、離職率が高い事業所は「利用者オンリー」
で職場が荒れています。施設の雰囲気もよくありません。
私などの部外者が廊下ですれ違っても「こんにちは」というあいさつも
ありません。こちらからあいさつしてもあいさつが返ってこないことも
あります。
そして「利用者、利用者」と言いながら職員同士の関係がよくありません。
現場では「こんなこともできないの。利用者が可哀想じゃない。」と言って
入ってきたばかりの職員をいじめたりしています。
いじめは極端な例かもしれませんが、少なくとも職員のケアに積極的に手を
差し伸べないケースが多いようです。
リーダーは、自分もシフトの一員で忙しく動き回っているので職員のケア
まで手が回りません。主任が夜勤に恒常的に入っている上、急な欠勤の穴埋
めもしたりしているので新しい人が入ってくるその日に夜勤明けでいなかっ
たりして、新人の受入れを誰もやってくれないなんてことも聞きます。
これでは、安心して働ける職場にはなりません。
そう簡単に職場の体質を変えるマジックはありませんが、できることから
始めるしかありません。
職場風土を分析する手法にモラールサーベイというものがあります。
私も色々な職場で導入していますが、その施設の職場体質がおおよそ見て
取れます。モラールとは「集団の士気」を意味しますが、このモラール
サーベイを実施することで、その職場が醸し出している体質がある程度
浮き彫りになります。モラールサーベイの質問項目を別添に付けています
ので参考にしてみてください。(モラールサーベイチェックリスト)
この質問の中には「あなたは今後もこの事業所で働きたいと思いますか。」
という設問があります。この質問に対して「いいえ」や「どちらともいえ
ない」と答える職員が多い事業所では、何らかの職場の問題を抱えている
ことが多いようです。
別添のレーダーチャートをご覧下さい。
これは、実際の介護事業所で先のチェックリストに取組んでいただいた結果
のひとつです。このような小さなレーダーチャートが多い職場では、離職率
が高い傾向にあります。また、主任等の現場リーダー層の結果が「経営への
信頼」や「上司への信頼」の項目で小さい(低い)場合は、主任等現場
リーダーの登用基準を見直すか、教育の必要性があります。
一方、このレーダーチャートの結果が大きい場合、定着してくれることが
多い事も分かっています。
レーダーチャートの5つのカテゴリーで、賃金等の物理的報酬を表している
ものは「労働条件」だけです。他の4つは全て精神的報酬です。
「経営への信頼」、「上司への信頼」、「顧客満足」、「職場生活満足」。
この4つは全てが精神的報酬であること。それが定着する上で大きなキー
であることを忘れてはならないと思います。
職場体質は簡単には変えられませんが、まずは自事業所の職場体質を客観的
に把握することから始めなくてはならないのではないかと思います。
以上、何かのご参考になれば誠に幸いです。
お忙しい中、最後までお読み下さり、有難うございました。
次の第15号は9月10日頃に配信致します。
■福祉介護事業の経営者・施設長のための経営セミナー
詳細は以下をクリックしてご覧ください。
https://fukushi-mng.jp/seminar/
日時:2019年10月29日(火)13:30~16:30
会場:東京国際フォーラム(東京駅丸の内改札徒歩5分)
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福祉マネジメントラボ
代表 大坪信喜
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