本を出版するプロセス(その2)

福祉マネジメントラボ

046-890-0856

〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77

本を出版するプロセス(その2)

メールマガジン

2022/06/12 本を出版するプロセス(その2)

先月の続きで、今回も出版までのプロセスについてお伝えします。

 

お時間があればお付き合いください。

 

先月は、商業出版で本を書いた時のプロセスを自身の経験を交えて

 

お伝えしました。

 

今月は、自分が書きたい内容を本にする「企画出版」の経験を

 

お話ししたいと思います。

 

 

出版社に与えられたテーマで本を書く商業出版で2冊の本を出して

 

から、しばらくしますと、どうしても自分の頭の中にある内容で

 

本を書きたいという気持ちがフツフツと沸き上がってきました。

 

 

20年以上コンサルをやっていますと、優れた経営者から学んだことも

 

たくさんあります。

 

また、現場の職員さんから学んだことも少なくありません。

 

そのような経験を多くの方に伝えたい。

 

加えて、成長発展している法人施設を私のフィルターを通して整理

 

し、この業界の多くの経営者にお伝え出来ないかと考えるように

 

なりました。

 

 

 

先月も書きましたが、自分が出したいと思う本を出版してもらうため

 

には、出版社に企画を持ち込まないと始まりません。

 

私は、出版業界に詳しい専門のエージェントにコンサル料を払い、企画

 

出版に向けてアドバイスをもらうようにしました。

 

自分が考えていることを本にして世に出したいという思いもありましたが、

 

同時にその本が自分自身のブランディングになればという気持ちもありま

 

た。

 

大坪というコンサルは、こういうことを考えている。

 

それに共感して下さる方と接点を持っていきたいと考えたわけです。

 

ですから、相談料は決して安くはありませんでしたが、将来に向けた

 

先行投資と考えたわけです

 

 

事業をやっていますと「先行投資」というのは、ほんとに大事だなと

 

思います。

 

われわれの業界を見ると、先行投資が少ないのではないかと感じること

 

があります。

 

施設を建てるときは、先にお金が必要ですので先行投資と言えなくも

 

ないですが、これは事業を行う上で必須の投資で、たとえば会社を設立

 

するのと同じようなものですので、純粋な先行投資とは、言えないと思

 

います。

 

施設を建てたら、その後、多くの場合、粛々と日々の福祉介護サービス

 

を提供するだけに留まっていないでしょうか。

 

そういう意味でIT化や介護ロボットなどは、職員の業務負荷を軽減し、

 

生産性を上げる意味で、重要な先行投資だと思います。

 

また、我々の事業の場合、人件費率が60~70%前後も占めることから

 

も分かる通り、現職員に投資することが何よりの先行投資だと思います。

 

風通しが良く、働き易い職場にするための理念研修にお金と時間を投資

 

する。その結果として、職員の定着率が上がる。

 

現場スタッフの働き方が1+1=3になるように、管理職にその役割を

 

植え付ける管理職研修を定期的に開催する。

 

こうした先行投資によって、人材紹介会社に紹介料1人100万円も払わ

 

済むようになるのではないでしょうか。

 

 

 

話がだいぶ脱線してしまいましたが、いずれも時には大胆な先行投資を

 

してみないと、新しい何かは産まれてこないと思うわけです。

 

 

20年以上にわたって全国を見てきて、成長発展している法人企業は、

 

福祉行政だけを見て、経営しているわけではないことに気付きます。

 

福祉行政は、税金や保険料を投下した分、利用者に福祉サービスが

 

行きわたればいいだけですから、個々の法人の経営継続や成長発展

 

などは念頭にありません。

 

福祉行政の方だけを見て運営していると、この落とし穴にはまるの

 

ではないか。

 

 

私のフィルターを通して成長発展している法人企業について書くこと

 

は、この業界に一石を投じることにつながるのではないかという思い

 

で書いたのが、「福祉介護事業の経営者・施設長のための経営ノート」

 

です。

 

 

 

商業出版であれ、企画出版であれ本を書くという作業自体に、大きな

 

違いはありません。

 

頭の中でバラバラの部品のように散らばっている経験や知識を、体系化

 

するために構成し直し、人様に分かってもらえるように接着剤でつなぎ

 

合わせて書いていきます。

 

私が文章を書くときは、自分以外の誰か一人の人のことを思い浮かべて、

 

その人に向かって話すように書くよう心掛けています。

 

自分をどれだけ客観視できるかが大切なような気がします。

 

 

商業出版と違って企画出版では、出版社からの介入はほとんどありません。

 

件の出版エージェントにも、第三者して点検してもらうために、章が書

 

き終わるごとに見てもらいましたが、結局、自分の表現そのままで出版

 

されました。

 

 

出版社が関与した部分は、表紙のデザインと「福祉介護事業の経営者・

 

施設長のための経営ノート」というタイトルをつけてもらうことだけ

 

でした。

 

本のタイトルは、商業出版であれ、企画出版であれ、出版社の権限です。

 

これは、著者が関与できない領域です。

 

それから、本の値決めも出版社の権限で、筆者は関与できません。

 

最後の二点については、出版してみて初めて分かったことですので

 

蛇足として書いてみました。

 

2回にわたり、出版について長々書いて参りましたが、このテーマに

 

ついてはこれで終わりにしたいと思います。

 

以上、皆様の何かのご参考になれば、誠に幸いです。

お忙しい中、最後までお読み下さり、有難うございました。

次の第49号は、7月10日頃に配信致します。

1.内容は、興味がもてますか?
2.疑問点、ご意見はありますか?
3.その他、感想、希望テーマ等

差し支えない範囲で、日々お考えになっていることをご意見

くださると、テーマ選定や内容を考える上での参考になりま

すので、お気軽にご返信頂けますと幸いです。
※感想やご意見は、当方の励みになりますので、是非宜しく

お願い申し上げます。

 

福祉マネジメントラボ

電話番号 046-890-0856
住所 〒238-0021 神奈川県横須賀市富士見町3-77

TOP