コンサルは何ができるか

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コンサルは何ができるか

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2022/07/10 コンサルは何ができるか

コンサルティングというものは目に見えません。また、多くの場合、事前

 

に形として示すことが難しい性質のものです。

 

対人サービスなので、ある意味、福祉介護サービスとよく似ています。

 

コンサルを導入する場合、一番迷うのは、目に見えない、何が成果か

 

分かりにくいという、こうした対人サービス特有の性質から来ている

 

のではないでしょうか。

 

これだけの金額払って何をしてくれるのか。何が変わるのだろう、と

 

そう考えて、コンサル導入に踏み切れない場合もあるでしょう。

 

 

それぞれ経営者が考える自分の法人組織のあるべき未来像があると思い

 

ますが、大前提として、それが実現できるまで一緒に伴走するのが、

 

コンサルの役割だと思います。

 

ただし、そこまで一緒に付き合えるかどうかは、そのコンサル会社の

 

コンサルメニューや個々のコンサルの力量次第ともいえるでしょう。

 

財務会計だけコンサルする会社もあれば、人事制度周辺だけをコンサル

 

する会社もあります。ただ、そうした会社でも個々のコンサルの力量次第

 

では、もっと幅広くコンサルをしてくれて、あるべき未来まで伴走してく

 

れる場合もあると思います。

 

 

さてここからは、コンサルティングの種類についてみていきたいと思い

 

ます。

 

単発型コンサルと継続型コンサルに分けて、みていくことにしましょう。

 

単発型コンサルとしては、①知識・ノウハウ提供型②作業請負型

 

③分析・レポート型④研修・セミナー型⑤商材提供型⑥専門家仲介型

 

の6つに分かれると思います。

 

①知識・ノウハウ提供型とは、基本、コンサルタントが持つ知識やノウハウ

 

提供するだけで、それを踏まえて、後は依頼元が実際の行動を起こすと

 

うコンサルスタイルです。

 

数としてはあまり多くはありませんが、この部分の知見だけ欲しい、

 

あるいは、本当にコンサルとしての力量があるのか、それを見極める

 

為に、こうした依頼になる場合があります。

 

弊社では、経営者のためのオンラインによる経営相談を行っていますが、

 

これなどは、この知識・ノウハウ提供型コンサルのひとつだと思います。

 

オンラインによる経営相談

 

②作業請負型は、本来は依頼元で行う決まったルーチンを、代わって請け

 

負うスタイルです。社労士が行う給与計算や会計事務所が行う試算表作成、

 

決算書作成などがそれに当ります。

 

③分析・レポート型は、決算書の経営分析や職員意識調査、モラール

 

サーベイなどの調査分析を行うものです。決算書作成までは、法人内で

 

行っているが、経営分析までは手が回らない、比較となる他法人の水準

 

などが分からないという理由で依頼される場合が多いです。

 

また、職員意識を調査したいが、内部で行うと本音が出てこないという

 

こともあるでしょう。

 

そのような場合には、外部機関としてコンサル会社使って、バイアスが

 

かからないようにして、本音を引き出すことができるようになります。

 

こうしたコンサルの依頼は、弊社でも年間通して多くの依頼があります。

 

④研修・セミナー型は、文字通り職員研修や経営者セミナーなどで講師

 

として係わるケースです。ただし、研修もコンプライアンス研修や虐待防止

 

研修など、テーマが決まっていて、かつ内容もある程度決まっている研修

 

を行う場合と現場や組織の変革を狙いとして、その都度、その目的にあった

 

内容を企画して実施されるものがあります。

 

私は、現場スタッフ向けに研修と称して、経営分析の結果を分かり易く

 

説明することがありますが、これなどは、現場スタッフに数字に触れてもら

 

い、健全な危機意識を持ってもうことで、現場や組織を変えていく第一歩

 

にしたいと考えて行うものです。

 

テーマが決まっていて、ある程度内容も固まっている研修と組織変革を目的

 

として、実態を踏まえながら、その都度企画される研修は、同じ研修といっ

 

ても全く別物と考えておく必要があります。

 

⑤商材提供型は、あまり一般的ではありませんが、経営者のための保険の

 

斡旋紹介や水光熱費削減のための業者の紹介斡旋などです。

 

⑥専門家仲介型は、現場のサービス評価を専門に行っている業者を紹介する

 

など、自分の専門外、あるいはあまりそれに時間を費やしたくない場合など

 

外部で専門にやっている業者を紹介する場合がこれに当たります。

 

 

つぎに継続型コンサルについてみていきます。

 

これには、①コーチ型②社内調整型③役員型の3種類があります。

 

まずは、①コーチ型ですが、これはプロジェクトマネジメントと言い換える

 

こともできるでしょう。前回の宿題や積み残し課題の進捗状況を確認し、

 

その後、当日の議案に則り、プロジェクト・会議を進行していきます。

 

途中客観的なアドバイスや成功事例などを紹介しながら、議案通りに進行

 

していきます。

 

そして、その日の会議が終わったら、議論の結果を議事録に残し、宿題の

 

役割分担を明示したうえで、次回までに何をやってくるかを明確にします。

 

この一連の流れを目的達成まで繰り返すわけです。

 

いわゆるファシリテータの役割ですが、今、多くの施設事業所でこれができ

 

る人材が本当に不足しています。

 

コンサルを使うことで、そのコンサルタントのファシリテートのやり方

 

学びながら、社内でファシリテータ人材を養成していくことも考えられる

 

のではないでしょうか。

 

これからは、PDCAを廻せる人材をもっと増やしていかなければノウハウ

 

は蓄積されないのではないかと感じています。

 

コーチ型の具体的な案件としては、中期経営計画策定や対予算実績会議、

 

人材確保プロジェクトなどがあります。

 

②社内調整型は、経営層とコンサルとの信頼関係が十分に醸成された後で

 

可能になりますが、例えば、経営層の方針をしっかり末端にまで浸透させる

 

ために職員スタッフと面談したり、分析・レポート型のところで行った職員

 

意識調査結果などを踏まえて、職員面談などを行いながら、職員スタッフの

 

不満解消を行って、定着率を向上させることなどが挙げられます。

 

そして、最後の役員型ですが、これは、取締役会や経営会議に同席して

 

、客観的立場で自分の知見やノウハウに基づき、意見を述べるコンサル

 

です。

 

最近はやりの社外取締役のようなイメージでしょうか。

 

 

以上のようにコンサルといっても非常に範囲が広く、その機能も様々です

 

ので、自分の法人組織の課題ニーズに合わせて適宜、利用すれば良いと思

 

す。

 

 

最後に、コンサルティングは対人サービスですので相性があります。

 

いくら高いスキルやノウハウがあったとしても人間的な相性が良く

 

なければ長続きしません。

 

相性が合わなければ、思い切って契約解消することもためらわなくて

 

良いと思います。

 

一方、コンサルとしては、依頼先の法人組織のあるべき未来までの伴走

 

達成できた暁には、コンサルとしての自分の役割は終わったと考えて、

 

契約更新しない勇気も必要でしょう。

 

今回は、「コンサルは何ができるか」というテーマで書いてみました。

 

以上、皆様の何かのご参考になれば、誠に幸いです。

お忙しい中、最後までお読み下さり、有難うございました。

 

 

次の第50号は、8月10日頃に配信致します。

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※感想やご意見は、当方の励みになりますので、是非宜しく

お願い申し上げます。

 

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