福祉介護事業の経営者・施設長のためのメルマガ通信第20号

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2020/02/13 福祉介護事業の経営者・施設長のためのメルマガ通信第20号

こんにちは。

 

福祉マネジメントラボの大坪信喜です。

 

 

今月も皆様とのご縁に感謝してメルマガをお送り致します。

 

 

 

「福祉介護事業の経営者・施設長のためのメルマガ通信」第20

 

 

福祉介護事業の重要経営指標は「離職率」と「利益率(増減差額率)」の

 

二つだと考えています。

 

私は、福祉介護事業のコンサルティングを手がける際、この二つを改善する

 

ことを目標にしています。

 

 

福祉介護業界の離職率はこの10年間、1618%でほぼ一定しています。

 

一方、一般産業の離職率は11%程度ですので、その差は57%位です。

 

この差をどう見るか。

 

福祉介護業界で働く男女比はおおよそ2:8です。

 

一方、一般産業の男女比は8:2です。真逆の構成比です。

 

福祉介護業界は女性の比率が極めて高い業界だといえます。

 

福祉介護施設で離職率が高い要因の一つには、女性の比率の高さにあるのではないか。

 

私はそのように考えています。

 

介護労働安定センターの実態調査をみますと、介護事業所の離職理由の第1位は

 

「結婚・育児・出産」です。

 

女性の割合が多い分、それが離職率にも大きく反映しているのではないか。

 

全国で色々な施設をみていますが、「結婚・育児・出産」による離職率が、

 

だいたい年間5%程度あるように感じています。

 

そうしますと、年間5%の離職率は最初から見込んでおく必要があります。

 

離職率10%以内が優良企業と考えるなら「結婚・育児・出産」以外の理由の

 

離職を5%以内に抑えていく必要があるのではないでしょうか。

 

 

また、一般産業の平均勤続年数は1 2年。対して、福祉介護施設は6年。

 

福祉介護施設の勤続期間は一般産業の半分です。

 

このことは、まぎれもなく「定着しない」ということを意味しているのではないでしょうか。

 

中途で入ってきてすぐに辞めていく。そして、業界内を渡り歩いているという実態を

 

多くの施設で目にします。

 

 

この業界の人手不足の問題は、離職率の高さもさることながら、

 

短期間で辞めていく定着期間の短さに問題の本質があるように思います。

 

定着を促進するためには、女性が働き続けられる職場環境も重要ですが、

 

なにより、利用者にではなく、会社(職場)に愛着を持ってもらえるような

 

政策が最も重要だと思います。

 

そのための「法人内研修」ということで前回、前々回のメルマガで書かせて頂きました。

 

私は一体感のある職場、安心して働ける企業風土こそが職員の定着につながるものと

 

考えています。

 

その法人企業に帰属意識を持っている職員スタッフがどれだけ多く存在しているか、

 

それが分かれ目のような気がしています。

 

 

離職率が高い要因が、賃金が低いことが理由なら特定処遇改善加算によって

 

離職率の全国平均は下がるものと考えられます。

 

今後、数年間でその答えは出ると思いますが、私はそれで離職率が下がるとは思えません。

 

多くの施設では、低賃金が離職の要因と捉えられていますが、私は違うのではないかと

 

考えています。

 

 

 

 

次に、二つ目の重要経営指標である「利益率(増減差額率)」を考えてみます。

 

現在、介護保険事業や障害者福祉事業は、民間企業と社会福祉法人が営んでいます。

 

利益率という表現は民間企業や医療法人、NPO法人には当てはまりますが、

 

社会福祉法人には違和感があります。

 

なぜなら、開設時に国や県からの補助金があり、また法人税等の納税もないからです。

 

ですから、社会福祉法人の場合は、「増減差額率」という表現(用語)が使われます。

 

ご参考までに民間企業の利益の考え方と社会福祉法人の増減差額の考え方を対比した

 

表を添付します。

 

利益の考え方 (メルマガ通信第20号)

 

 

これをご覧になるとお分かりになると思いますが、本業による収入と支出の差が

 

民間企業で言う「営業利益」であり、社会福祉法人でいう「サービス活動増減差額」です。

 

この「営業利益(サービス活動増減差額)」に利息収入と利息支払を加えたものが

 

「経常利益(経常活動増減差額)」です。

 

そして「経常利益(経常活動増減差額)」に特別収益と特別費用(本部経費等)を

 

加えたものが「税引き前当期純利益(当期活動増減差額)」ということになります。

 

最後に「税引き前当期純利益(当期活動増減差額)」から納税額を差し引いた結果が

 

「当期純利益」です。

 

社会福祉法人の場合は、納税がありませんので

 

「税引き前当期純利益(当期活動増減差額)」と「当期純利益」はイコールです。

 

3年に一度公表される「介護事業経営実態調査結果(厚労省)」の

 

全国平均の利益率は、ここでいう「当期純利益」を指しています。

 

 

介護保険事業や障害者福祉事業の場合、利益を決定するものは、

 

「稼働率」と「職員配置数」です。

 

収入は「単価×数量」で決まります。つまり、報酬単価と稼働率(利用者延べ人数)です。

 

一方、支出の多くは人件費です。職員配置数でほぼ支出の多寡は決まります。

 

したがって、利益率の多寡は、職員配置数と稼働率でほぼ決まってしまいます。

 

 

介護報酬改定直前になると業界団体やコンサル会社が競って

 

「次期介護報酬改定に向けた事業戦略」などと大げさなタイトルをつけて

 

介護報酬改定セミナーを開催します。

 

そして「この加算が何単位だから、これを取らなければならない。」

 

というような話をしますが、これは戦略ではなく、一つの戦術でしかありません。

 

 

確かに「単価×数量」で収入は決まりますので、加算を取って単価を上げることは

 

収入増に貢献するかもしれませんが、それによって職員配置が増えたり、

 

面倒な書類が増えたり、余計なコストが増えたりするようでは本末転倒です。

 

今の職員配置で取れる加算なら大いに取りにいく必要はありますが、

 

「加算を取る事が何より大事。」というような論調は、余計な混乱を生むだけです。

 

 

その前に大事なことは、今の定員数で空床を生まないことです。

 

入院により3ヵ月間、丸々1部屋空けておいて1ヵ月356万円、

 

3ヵ月で100万円以上もの収入を取り損ねている特養が少なからずあります。

 

 

空床削減が重要です。

 

目標稼働率を掲げて、現場スタッフにそれを達成してもらうためのマネジメント

 

こそが重要であり、加算を取りに行くことは、その後の一つの戦術でしかありません。

 

 

経営層がおこなうべき事は、安心して長く勤められる職場環境と

 

一体感のある風通しの良い職場にして、大変でも楽しく日銭(稼働率)を

 

稼いでもらえるようにすることだと思います。

 

そして、それで出た利益率の何%かを実績賞与で分配する。

 

「自分達の賃金は自分達で稼ぐ。」という職員スタッフを育てて行くことが

 

事業の継続発展のために何より大事ではないでしょうか。

 

 

以上、何かのご参考になれば誠に幸いです。

 

 

お忙しい中、最後までお読み下さり、有難うございました。

 

 

次の第21号は310日頃に配信致します。

 

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